ベスト8を目指したパリオリンピックで残念ながら予選リーグ全敗を喫したバスケットボール男子日本代表。
それでも銀メダルに輝いたフランスをギリギリまで追い詰め、日本代表が世界の強豪国に肉薄しており、次回のロサンゼルスオリンピックでは目標達成も大きく期待が持てる戦いぶりを見せてくれました。
そんなチームのエースとして活躍をしているのが23歳の河村勇輝選手です。フランス戦の活躍から、英語圏のSNSで「Kawamura GOAT(河村は史上最高の選手だ)」といった驚きの声が寄せられ、対戦相手・フランスのX上ではトレンド3位に「Kawamura」がランクインするほどインパクトを与えました。
そんな河村選手はかねてより海外挑戦を口にしており、2024年7月7日にNBA メンフィス・グリズリーズとのエグジビット10契約を結び、NBA挑戦に大きく近づいています。
身長173センチとバスケットボール選手として非常に小柄ながら世界でも活躍する河村勇輝選手は何がすごいのでしょうか。
今回は河村勇輝選手の凄さとそれを支える彼女の存在についても紹介していきます!
河村勇輝 プロフィール
氏名 | 河村勇輝(Yuki Kawamura) |
ポジション | PG(ポイントガード) |
生年月日 | 2001年5月2日 |
身長/体重 | 172cm/75㎏ |
主な代表歴 | 2022年 |
・FIBA バスケットボールワールドカップ 2023 アジア地区予選(Window3~5)男子日本代表 | |
・FIBAアジアカップ2022 男子日本代表 | |
2023年 | |
・FIBA バスケットボールワールドカップ2023 男子日本代表 | |
2024年 | |
・FIBAアジアカップ2025予選 Window1 男子日本代表受賞歴2019-20 | |
・新人賞ベストファイブ | |
主な受賞歴 | 2022-23 |
・第98回天皇杯ベスト5 | |
・レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP) | |
・レギュラーシーズンベスト5 | |
・新人賞 | |
・リーダーズ(B1)アシスト王 | |
・ココロ、たぎる。賞 | |
・レギュラーシーズン最優秀インプレッシブ選手賞(MIP) | |
2023-24 | |
・リーダーズ(B1)アシスト王 | |
・レギュラーシーズンベスト5 |
中学までは無名の選手だった!?
河村勇輝選手は地元の柳井中学校に進学し、バスケ部に入部すると、中学2年生の夏に中国大会に出場しました。
この大会で、対戦した倉敷市立玉島北中学校と試合をし、中学ナンバー1プレーヤーと称されていた選手とマッチアップし、コテンパンにやっつけられたそうです。さらに、チームとしてもなすすべなく完敗。
この大会後、キャプテンに就任した河村選手は、チームメイトたちと「全国ベスト16」という目標を設定し、「対話をしながら」仲間たちの意識を変えていきました。
結果的にこのことが河村選手のバスケットボール人生を変えていくことになります。
キャプテンとしてチームを牽引、それが福岡第一高校の井手口監督の目に止まる
リーダーとしてチームを先導するのではなく、キャプテンとしてチームを牽引してきた河村勇輝選手。
リーダーとしてやる気が見られない選手にゲキを飛ばせば簡単かもしれませんが、あえてキャプテンとしてやる気が見られない選手としっかり対話をしてチームを牽引した河村選手は当時のことについて、
「やらされるバスケと自らからやるバスケが全然違うということは、自分もよくわかっているので、『ちゃんとやれよ』って怒るのは違うよなと。適当にやっている原因が他の部員との人間関係だと分かったら、それを解消するために話し合いの場を作ったりもしました。部員の気持ちをバスケに引き寄せるために、練習中だけでなく部活の前後の時間も使いながら、うまく言葉を選びながら、常に声をかけ続けていたと思います」
(引用:asics)
と話しています。そしてそれが実を結び、目標としていた全国ベスト16進出を果たした。
中学最後となった試合には福岡第一高校の井手口監督が河村選手がマッチアップしていた対戦相手のエースを視察に来ていたそうです。
その試合の中で河村選手がキャプテンとしてチームをまとめ、自分だけでなく仲間のことを考えながらプレーしていた姿が井手口監督の目に留まり、福岡第一高校への進学が決まりました。
大学を中退してプロの道を進む
河村勇輝選手は福岡第一高等学校に進学すると、冬の全国大会二連覇、高校三大大会三冠の主役として脚光を浴びました。そして、大学進学前に特別指定選手として三遠ネオフェニックスに加入すると、プロ選手たちが舌を巻くプレーを披露しました。
そして、東海大学2年次の課程を終えた河村選手は23年以降開催予定の世界大会を見据え、大学を中退。プロバスケットボール選手としてプレーするようになりました。
そして、2022年2月に代表候補に初選出されると、またたく間にチームに欠かせない選手になりました。
NBA メンフィス・グリズリーズとエグジビット10契約を結ぶ
2024年7月7日に所属する横浜ビー・コルセアーズのHPにて河村勇輝選手が、NBAに所属するメンフィス・グリズリーズとの「エグジビット10」契約に合意したとアナウンスされました。
河村選手はグリズリーズと9月にエグジビット10契約を締結予定で、契約締結後に渡米しトレーニングキャンプに参加、10月に開幕するNBA 2024-25シーズンでの本契約を目指すことになります。
NBAのエグジビット10 契約(Exhibit-10 contract)について
河村勇輝選手が締結したエグジビット10契約とは何なのか、横浜ビー・コルセアーズのHPによると、
NBAで定められている契約のひとつ。最低年俸・無保証での契約になりますが、チームはシーズン開始前に「2Way契約(NBAと傘下のGリーグ、双方と結ぶ契約)」に切り替えることが可能で、シーズン開始前(トレーニングキャンプ・プレシーズン)に契約解除された場合でも契約チーム傘下のGリーグチームと契約することができます。同契約は2way契約と共に2017年にNBAに導入され、NBAドラフト外の若手選手にとってはNBAでのキャリアをスタートするための重要な制度となっています。
日本人選手では、2019年に馬場雄大選手がダラス・マーベリックスと、2020年に渡邊雄太選手がトロント・ラプターズと同契約を締結しており、渡邊選手はエグジビット10 契約から2way契約を経てシーズン終盤にNBA本契約を手にしました。また先日、ネブラスカ大を卒業した富永啓生選手がインディアナ・ペイサーズと同契約で合意したことが発表されています。河村選手が同契約を締結すると、B.LEAGUEに所属したことがある日本人選手としては馬場選手に続き二人目となります。
とされています。
NBAを目指す選手、優秀な選手を求めるチームにとって互いに大きなメリットのある契約ではありますが、狭き門であることに間違いはありませんので、なんとかその狭き門を突破し、4人目の日本人NBAプレイヤーになってもらいたいですね!
河村勇輝の彼女は中森美琴
河村勇輝選手は2023年10月に『FRIDAY』(講談社)でタレントで元アイドル練習生、姉妹校の同級生で、現在双子YouTuber「みことね」として活動する中森美琴さんとの熱愛が報じられ、河村選手のマネジメント会社は交際の事実を認めています。
中森さんはサバイバルオーディションネット番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』に出演していましたが、報道後に“脱落”してしまっています。
報道後も交際は順調
2024年5月4日の試合にも河村勇輝選手の彼女と噂される中森美琴さんが応援にかけつけていました。
この様子からも2人の交際は順調で、河村選手の海外挑戦をしっかりと支えているようですね。まだ結婚しているわけではないようなので、アメリカへ一緒に行くかどうかは不明ですが、これからも近くで支えていくことになりそうですね!
最後に
今回は2023年のW杯、2024年のパリオリンピックで大活躍、NBAへの挑戦権を得た河村勇輝選手についてその凄さの背景を探ってきました。
自分の人生・目標に対して誠実に、そして着実に歩みを進めている河村勇輝選手。どれもが偶然の積み重ねかもしれませんが、全ては河村選手の努力の賜物といえます。
これからより困難な道にすすんでいくことになりますが、しっかり土地に足つけてこれまで通り着実にステップアップしていってもらいたいですね!
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